若手社員たちが会社を変える!?「座談会」から見える組織改革の糸口
2023年5月より、弊社では新卒社員を中心とした若手社員による定期的な座談会を始めました。
この座談会という場を作った背景としては、若手社員のアイデアや意見を積極的に取り入れる風土がある環境でありながら、
・日々の業務でなかなか発信できるタイミングがない
・自分の意見は本当に役立つのか?という不安
・そもそもどうやって発信したらいいかわからない
など、良いアイデアや意見があっても胸に秘めたままにしてしまうメンバーが多いことが理由にあります。このことから、若手社員の育成を支援する人財開発本部が管理職・役員とのパイプ役となり、若手社員のアイデアを発信していくプロセスを実現しました。
企業が新卒採用を続けている理由の中に、新しい風を吹かせ組織を活性化させる人材確保や将来の幹部候補など組織改革と成長を目的としている企業がほとんどであると思います。昨今では様々な情勢の変化で、新卒社員の中でも年度が違えば価値観や考え方の違いも顕著に見られ、上司と部下がどれだけ信頼し合った関係だとしても、時代による価値観や考え方の違いは埋められない部分も多々あることでしょう。
このようにジェネレーションギャップや多様化した価値観が入り交じる社内環境で、「若手社員が声を上げやすい環境にするためにはどうしたらいいのか?」をテーマに考えた結果、様々な部署に所属する若手社員を中心とした座談会の開催に至りました。
<心理的安全性の確保>
座談会では、直属の上司や管理職の方がいない同世代のメンバーが中心の環境であることがポイントです。心理的安全性が確保されることで、より発言しやすく議論も円滑に進めることが可能になります。また、毎月開催することで、定期的に気軽に発言できる場が確保されるため、単に他部署メンバーとのコミュニケーションを取ることだけではなく、情報共有や他部署理解、相互刺激の効果が期待できます。
<実践型意識改革と育成>
新卒社員は、次世代を担う幹部候補として位置付けられることがほとんどですが、管理職になるために必要なスキルは、研修や日々の業務で得られる知識や経験だけで養われるわけではありません。リーダーシップ力、問題解決力、社内外問わないコミュニケーション力など様々なスキルが求められます。割り当てられた月に議題提示と司会進行役を任せ、もう一人に議事録係など役割を与えることで、実践的に意識改革と問題発見・解決力を培うことができます。
<若手社員のモチベーションアップ>
各メンバーが用意した議題の中には、「新入社員の研修制度の見直し」、「将来の組織体制を想像する」、「仕事の効率化について」など現実的な議題でありながら、非常に難しい議題が多くがありました。一回の座談会では足りないテーマは次月に延長することもありますが、一つの大きなテーマを各部署やそれを担う役割の目線から議論することで、課題の改善・解決に向けたアイデアが見えてきます。その中で採用されたアイデアを責任者会議にて取り上げ、採用・検討してもらうことで若手社員のポテンシャルをアピールするとともに、モチベーションアップを図ることができます。
一年間の活動の中で採用に至った事例をひとつご紹介します。
【テーマ:組織の未来予想図を考える】
「仕事の流れや各部署の役割、人員配置などを現在の会社の組織図を見て業務効率化や組織の適正配置を想像する」というテーマから、
・一つの部署をあえて別部署として分離させる
・負荷の大きい部署の役割の細分化
などをイメージし、「組織の未来予想図」を作成しました。さらにそこから具体的に期待できる効果を提案したことで、「実際の組織変更を検討する上で解決の糸口になった」と経営層幹部よりフィードバックをいただきました。座談会を開催してから初めての採用事例となりました。
弊社では、2022年7月に大幅な組織改編が行われ、社員のアイデアを取り入れていく風土がより一層加速しました。様々なプロジェクトチームが立ち上がり、社内では目に見える変化が多くありました。若手社員が組織の一員としてできることはまだまだ限られていますが、一人ではなく一緒に「考える」「共有する」「発言する」ことを繰り返すことで、今後、様々な面でこの経験が活きてくるのではないでしょうか。
どの企業にも様々な課題がありますが、役職者の意見だけではなく、若手社員や現場の声を拾いあげることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。今後も、その未知数の可能性を求めて座談会を継続していき、互いに高め合える環境づくりができればと考えております。
デコラティブシステム 人材開発本部
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