日射の遮蔽と省エネ効果の関わり
目次
2022年以降、石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰の影響で、東京電力EPや関西電力など各社の電気料金が値上がりしつづけています。そのため、ご家庭はもちろんですが本格的に節電に取り組む企業が増えてきました。様々な節電対策がありますが、一般的にオフィスで使用される電力のうち、空調は5割ほどを占めるといわれています。その電力を削減できればメリットは大きくなります。そこで再注目されているのが窓ガラス用フィルムです。窓ガラス用フィルムには、日射調整や断熱の機能が備えられています。エアコンの温度設定だけで対策すると、暑さや寒さで仕事効率が落ち本末転倒となってしまいますが、こういったガラスフィルムを窓に貼り付けることで夏場であれば、窓ガラスから入る日射を最大75%カットし、室温の上昇を抑制します。特に室内の中央付近より8~12℃も温度が高くなる窓際ゾーンに貼れば大幅な節電効果が期待できます。
窓ガラスフィルムを選定する際、カタログ等で『遮蔽係数(しゃへいけいすう)』という言葉を目にしたことはないでしょうか。窓ガラス用フィルムといっても、その機能性の多さもさることながら商品数も非常に多くの種類が販売されております。その中の一つの指標となるのがこちらの『遮蔽係数(しゃへいけいすう)』です。
上図のように、日射熱を遮る効率が「遮蔽係数」です。3mm厚の透明板ガラスの遮蔽係数を「1」として、 それより数値が小さいほど日射熱をよく遮るので、節電効果(省エネ効果)が高くなります。遮蔽係数=日射熱の遮蔽効率と考え、冷房負担をどれだけ軽減できるかという見方をするといいかもしれません。
熱貫流率とは内外の温度差を1℃とした場合、面積1㎡あたり1時間にどれだけの熱が伝わるかを示す数値です。数値が小さいほど断熱性能が高く室温を外に逃しにくくなるため、暖房負担を軽減でき結果として節電に繋がります。遮蔽係数が「冷房負担をどれだけ軽減できるか」の指標と考えるのであれば、熱貫流率=断熱性能と考え、「暖房負担をどれだけ軽減できるか」と考えればよいでしょう。
お問合せフォーム
COMMENTS
まだコメントはありません。