体験型チームビルディング「デイキャンプ研修」から見る、 新人育成において最初に必要なこと
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本年度の新入社員が入社して早2ヵ月が経ちました。最初の導入研修では社会人としての基礎作りを目的として、社会人マナーや心構えなど座学を中心に学んでいく会社が弊社を含めて大多数ではないでしょうか?
4月1日の入社式を境に学生から社会人という位置づけになりますが、実際にはいきなり社会人らしくなるというのは難しいものですよね。分からないことが9割以上の環境で、これから学び、覚え、習得して活かしていくことが新入社員に求められるミッションになります。
弊社では、昨年度より「デイキャンプ研修」を導入し始めました。デイキャンプ研修とはその名の通り、日帰りキャンプを意味します。
キャンプはコロナ渦を機に流行し、今では子供から大人まで楽しめる大人気レジャーとなっています。「遊び」と「学び」は密接に関係しており、座学で教える以上に記憶に残りやすいということが導入に至った大きなポイントです。
デイキャンプ研修でのミッションは大きく分けて3つあります。
- 各チームで作る昼食を決め、必要材料や役割分担を決める
- スーパーで与えられた予算を考えながら、使う材料を無駄がないように買う
- 1で決めた役割分担を守り、料理を完成させてみんなで一緒に食べる
学生生活の大半、又は半分以上をコロナ渦で過ごしてきた新入社員たちは、人との対面コミュニケーションの機会が少ない学生生活を余儀なくされました。しかし、これからはそういった背景を持ちつつも、幅広い年齢層や価値観の異なる人たちと共に仕事を進めていかなければなりません。
非日常的な環境の中で、初対面同士の緊張をほぐし、コミュニケーションを深めるきっかけづくりが最大の目的です。また、共通の目的を達成するために一人ひとりがどのような行動をとる必要があるのかをキャンプを通して自ら考えて行動する、自分の考えや意見を発信する、相手を尊重し思いやる気持ちを芽生えさせることをサブテーマとしています。
デイキャンプ研修を始めたきっかけは、新入社員研修の見直しやブラッシュアップを検討していた際に新卒で入社したある社員の提案からでした。「デイキャンプなんてどうですか?身体を動かしたり、みんなで協力しながらご飯を作ったり、新入社員同士の交流を深めるきっかけになるんじゃないですかね?」その一言で、自分の描いていた研修の形がはっきりと形になる感覚になりました。
入社式、入社ガイダンス、導入研修と怒涛の研修がスタートする中で、慣れない環境、知らない人たち、覚えることばかりの日々をいきなり始めるよりも、まずはせっかく出会った同期との交流が大切だと思います。ただ友人のように仲良くなるのではなく、組織の一員として自分という存在を成長させるためには、他者の存在が必要不可欠であり、切磋琢磨していくことでお互いに成長できるのではないかと考えています。
社員のデイキャンプ研修のヒントがなければ、ありふれた座学やマニュアル通りの研修のままだったでしょう。個人の意見が大きな気づきや変化をもたらすことがあるのだと改めて気づいたと同時に、時代や組織に合った研修づくり、日々ブラッシュアップが必要不可欠だということにも改めて気づかされました。
これからもデコラティブシステムの研修制度は時代と共に進化し続けて参ります。
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